★今月の1枚(2024年7月号)~うつぼ料理への道~
- 2024/07/01 21:24
- カテゴリー:日記
これは三浦産のウツボです。タコやイセエビ漁が盛んな三浦半島の岩礁地帯には、必ずウツボもセットで棲んでおります(ウツボはタコやイセエビが大好物)。今回はそんな名脇役のウツボについて、食の観点から書いてみたいと思います(←えッ食べれるの!)。
さて「食」におけるウツボの評価はというと一長一短で、どちらかというと「大衆向け」ではなく「マニア向け」の食材といえます。身は淡泊で上品な白身、特に身と皮の間のゼラチン質は絶品で天然のコラーゲンを多く含み、非の打ち所がないぐらい非常に旨いのです。
・・・にもかかわらず、漁師からも、釣人からも、魚屋からも、料理人からも嫌われているのには2つ大きな理由があると考えます。
1つ目は「海のギャング」と呼ばれるほど獰猛な魚で、取扱いには危険が伴うこと。そしてもう一つは全身に硬い小骨があり、そのままでは食べることが出来ないことです。
そのため、ウツボを食べるには、まずはウツボに向合い(良し悪し含め)正しく理解することから始まります。1)危険魚の扱いを知ること、2)適切な〆と下処理をすること、3)骨切りせずに食べながら骨の構造を知ること、というように課題は物理的な要素だけなので、それを1つづつクリアすれば、ウツボがもっている素材の良さを十分に引き出すことができるでしょう。
私が作ったウツボ料理は、当サイト「神奈川釣魚料理館(7ページ)」に載せておりますので、もしウツボ料理でお困りの方は、是非ご参考ください。
<注意>
ウツボは誰もが知っている魚で、飼育上ではとても人懐っこく、ダイビング時でも(危害を与えなければ)人を襲うことはないでしょう。しかし、釣針に掛かったウツボは凶暴と化し、触れるものは何でも噛みつき、たとえ陸揚げされても人に向かって噛みついてきますので、取扱いには最大限の注意が必要です。もし釣れたら無理に針を外そうとせず、糸を切ってそのままクーラーボックスに投げ込んでください。氷に漬けて仮死状態にさせてから、包丁で首を落として絶命させるのがよいでしょう。暴れている時に扱うのは厳禁!歯がとても鋭く、もし噛まれたら確実に大怪我します(病院直行レベルです)。